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成城学園前 / 吉田五十八建築を堪能できる

地域

高級住宅街のイメージがある街です。実際、駅前もスッキリ整っています。駅から少し離れると、豊かな街路樹のある落ち着いた住宅街になります。

旧猪股邸

吉田五十八設計
https://www.setagayatm.or.jp/trust/map/pcp/

閑静な住宅街に違和感なく佇む、旧猪俣邸。
(財)労務行政研究所の理事長を務めた故・猪股猛氏ご夫妻の邸宅として建築され、その後世田谷区に寄贈されたそうです。

入口の門

門扉は左右対称で、軒を低く抑えてあります。

アプローチ空間

門扉をくぐってもすぐには玄関が見えず、曲がりくねった石段を上がりアプローチします。

エントランス周り

エントランス周りは、植栽の緑が濃い、しっとりした空間が広がります。

玄関

玄関は広く、しかし華美ではない空間です。決して来た客を萎縮させないしつらいです。
しかし沓脱石や床板などの質感が高く、決してプアではありません。

中庭

居間は絨毯張となっており、椅子座の生活を想定されています。中庭の横に見えているのがダイニングスペースです。キッチンの横にそっけなく作られています。食事をする場所としてはいささか質素すぎる気がします。朝食のみ利用されていたのかもしれませんね。

居間からの庭園の眺め

居間からは庭園が臨めます。スギゴケを一面に敷き詰めた、禅寺の枯山水のような趣のある庭園です。

基壇をセットバックさせて建築に浮遊感

一番端奥に書斎があります。角部が窓になっており、かつ、建物外壁基壇部は浮かせてあります。これは完全に近代建築デザインの語彙になります。
勾配屋根を隠して見てください。シンプルな白い壁と、浮遊感のある外観はまさにモダンデザインです。

縁側、靴脱ぎ石、軒の雨だれ受けの砂利

庭と居間の間には、境界があります。上部は軒先。下部は濡れ縁、沓脱石、たたき、軒の水ハネ受けの砂利と続きます。これらの緩やかな境界があることで居間と庭園(外部)との距離が心地よいものになっている気がします。ただただ内部と外部が接続しているのではなく、このようにグラデーションを伴ってつながることで、内→外という関係ではなく、内外が一体となった空間ができあがるのでしょう。

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